彼女の別れ方
E江は別れる時には、「悪女」に徹します。
だからもうあんたいらないから、と煙草をふかして笑ってみせます。
相手がすがってきたら、一蹴して、さっさと席を立ちます。
そして泣きながら私に電話してきます。
「今日、人を傷つけた」と。
別れは、なにも別れを切り出された方だけがつらいわけではありません。
人によっては、別れを切り出すほうがつらい、と言い切る人もいます。
自分を想ってくれる人は、自分には貴重な存在です。
その存在を断ち切るのは、やはりダメージを受けます。
しかし、それを乗り越えなければ、新しい未来はありません。
恋愛は2人でするものです。ですから、やはり最後はどちらも痛い思いをするのはしかたないことなのです。
それを避けていては、結局なにも変わりません。
相手に向き合わず、逃げてばかりでは、自分の経験値もあがらない、いつか痛い目に合うことは明白です。
E江はいつもいいます。
「こんなことになるなら、もっとあのときこうしたら、あのときこうできたらと考えてばかり」
別れる時など、だれでもそんなものなのです。